Wellness & Balance

心と身体の調和

午後の眠気をやさしく逃がす|お昼休みにできるマインドフルネス

昼食を終えて、午後の仕事や家事を始めようとする頃。

まぶたが重くなったり、頭がぼんやりしたりして、なかなか集中できないことがあります。

午後に眠気を感じること自体は、珍しいことではありません。人の覚醒度は一日の中で一定ではなく、昼過ぎには自然と低下しやすくなります。昼食の量や内容、前日の睡眠不足、室内の温度などが重なると、眠気をより強く感じることもあるでしょう。

そんなとき、無理に気合いを入れて目を覚まそうとすると、かえって身体に力が入り、疲れを深めてしまうことがあります。

おすすめしたいのは、お昼休みの数分を使ったマインドフルネスです。

呼吸や身体の感覚、周囲の音へ静かに意識を向けることで、考えごとから少し距離を置き、午後を始めるための小さな区切りをつくります。

眠気を完全になくそうとするのではなく、今の自分の状態に気づきながら、少しずつ意識を切り替えていきましょう。

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午後になると眠くなるのはなぜ?

昼食後に眠くなると、「食べたものを消化するために、血液が胃へ集まるから」と説明されることがあります。

けれど、午後の眠気は、それだけで説明できるものではありません。

私たちの身体には、夜に眠り、日中に活動するための一日のリズムがあります。そのリズムの影響によって、昼過ぎには覚醒度が低下し、眠気が現れやすくなります。

そこへ睡眠不足や食べ過ぎ、糖質に偏った昼食、暖かすぎる室内、長時間同じ姿勢で過ごすことなどが重なると、ぼんやりとした感覚が強くなることがあります。

つまり、午後の眠気は、意志の弱さや怠けではありません。

身体の自然なリズムとして起こることも多いため、まずは「眠くなってはいけない」と自分を責めないことが大切です。

そのうえで、短い休息や軽い運動、明るい場所で過ごすことなどを取り入れながら、午後の活動へゆるやかに切り替えていきましょう。

 

眠気を追い払うより、今の感覚に気づく

マインドフルネスとは、今この瞬間に起きていることへ、できるだけ評価を加えずに注意を向けることです。

難しい姿勢をとったり、長い時間瞑想したりする必要はありません。

椅子に座ったまま、足の裏の感触を確かめる。

呼吸に伴って胸やお腹が動く様子を感じる。

聞こえてくる音を、意味づけずに受け取る。

こうした短い実践も、マインドフルネスのひとつです。

午後の眠気が強いときは、意識がぼんやりと広がり、目の前の作業へ注意を向けにくくなっています。

そこで身体や呼吸など、今感じられるものへ順番に注意を戻していくと、休憩から活動へ移るための穏やかなきっかけをつくることができます。

ただし、マインドフルネスは睡眠不足を解消する方法ではありません。

十分に眠れていないときや、強い眠気が続いているときには、短い昼寝や夜間の睡眠を見直すことも必要です。

 

まずは、椅子に身体の重みを預ける

午後の作業を始める前に、椅子へ座ったまま姿勢を確かめてみましょう。

背筋を無理に伸ばす必要はありません。背もたれがあるなら、少し身体を預けても構いません。

両足を床につけ、足の裏が触れている感覚へ意識を向けます。

床の硬さや靴の中の温度、足の裏にかかっている重みを、ゆっくり確かめてみてください。

次に、椅子の座面と触れている部分を感じます。

骨盤や太ももに、どのように体重がかかっているでしょうか。

身体を正しく整えようとせず、今ある感覚をそのまま受け取ります。

肩が上がっていることに気づいたら、息を吐きながら少しだけ力を抜きます。

眉間やあご、奥歯にも力が入っていないか確かめてみましょう。

自分を支えようとしていた力を少しゆるめるだけでも、休憩時間の緊張をほどきやすくなります。

 

呼吸を変えずに、そっと観察する

身体の重みを感じたら、次は呼吸へ注意を向けます。

ここで大切なのは、無理に深い呼吸をしようとしないことです。

まずは、今の呼吸をそのまま眺めてみましょう。

鼻から空気が入ってくる感覚。

息を吸ったときに、胸やお腹がわずかに広がる動き。

吐く息とともに、身体が少しゆるむ感覚。

呼吸が浅いと感じても、良し悪しを判断する必要はありません。

「今は少し浅い呼吸をしている」

そのように気づくだけで十分です。

しばらく観察したあと、苦しくなければ、吐く息を少しだけ長くしてみます。

三秒ほどかけて吸い、四秒から六秒ほどかけて、ゆっくり吐きます。

秒数を正確に数えなくても構いません。吸う息より、吐く息をわずかに長くする程度でよいでしょう。

数回繰り返したら、呼吸を自然なリズムへ戻します。

めまいや息苦しさを感じたときは、すぐに中止してください。

 

指先の感覚で、ぼんやりした意識を戻す

眠気で意識がぼんやりしているときには、指先の細かな感覚を確かめる方法もあります。

両手を膝の上に置き、親指と人差し指を軽く触れ合わせてみましょう。

皮膚が触れる感触や、指先の温度、わずかな圧力へ注意を向けます。

次に、触れる力を少し弱めます。

強く押しつけるのではなく、触れていることがかろうじてわかる程度まで力をゆるめてみてください。

指先の小さな感覚へ意識を向けていると、午後の予定や考えごとが浮かんでくることがあります。

そのときは、考えないように追い払うのではなく、「考えごとが浮かんだ」と気づき、もう一度指先の感覚へ戻ります。

集中が途切れても失敗ではありません。

それた注意に気づき、今感じているものへ戻る。その繰り返しそのものが、マインドフルネスの実践です。

 

周囲の音を、ただの音として聞いてみる

休憩場所やオフィスでは、静かな環境をつくれないこともあります。

話し声や足音、空調の音、パソコンの操作音が聞こえてくるかもしれません。

そうした音を消そうとするのではなく、しばらく「音そのもの」として聞いてみましょう。

近くから聞こえる音。

少し離れた場所から届く音。

長く続いている音。

現れて、すぐに消えていく音。

「うるさい」「気になる」と判断する前に、音の高低や強弱、距離だけを確かめます。

音に意識を奪われたときは、足の裏や呼吸へ注意を戻しても構いません。

静けさをつくれない環境でも、聞こえているものとの関わり方を少し変えることで、短い休息の時間を持つことができます。

 

目を休ませて、光を感じる

午前中からパソコンやスマートフォンを見続けていると、目の疲れがぼんやり感につながることがあります。

安全に休める場所であれば、数十秒ほど目を閉じてみましょう。

まぶたの裏に感じる明るさや色の変化を、ぼんやりと眺めます。

目を閉じることが難しい場合は、画面から視線を外し、窓の外や少し離れた場所を見るだけでも構いません。

近くを見続けていた目を休ませながら、遠くのものへゆっくり視線を移します。

ただし、目を閉じたまま長く座っていると、かえって眠気が強くなることもあります。

午後の活動へ切り替えたいときは、一分ほどを目安にして、その後は明るい場所へ移動したり、軽く身体を動かしたりするとよいでしょう。

 

浮かんでくる思考を、追いかけない

静かに座っていると、午後にしなければならないことや、午前中の出来事が次々と浮かんでくるかもしれません。

思考を完全に止めようとすると、かえってその内容が気になってしまうことがあります。

浮かんだ考えは、無理に消そうとせず、短い言葉で認識してみましょう。

予定について考えているなら、「予定」

心配が浮かんだなら、「心配」

過去の出来事を思い返しているなら、「記憶」

そう心の中で静かに言葉を添えたら、呼吸や身体の感覚へ注意を戻します。

考えの内容を深く検討する必要はありません。

思考が浮かぶことと、その思考を追い続けることは別です。

午後の予定を整理する必要がある場合は、マインドフルネスを終えてから、必要なことだけをメモしておくとよいでしょう。

 

三分でできる、お昼休みのマインドフルネス

長い時間を確保できない日は、次の流れを三分ほど行うだけでも構いません。

 

一分目|身体の感覚を確かめる

椅子へ座り、両足を床につけます。

足の裏、座面、背もたれなど、身体が触れている場所を順番に感じます。

肩やあごに力が入っていたら、息を吐きながら少しゆるめます。

 

二分目|呼吸へ注意を向ける

鼻を通る空気や、胸とお腹の動きを観察します。

呼吸を変えようとせず、そのままのリズムを感じます。

考えごとに気づいたら、もう一度呼吸へ戻ります。

 

三分目|周囲へ意識を広げる

聞こえている音や、肌に触れている空気、室内の明るさへ意識を広げます。

最後に一度、ゆっくり息を吐きます。

目を閉じていた場合は、急に立ち上がらず、ゆっくり目を開けてから午後の行動へ移りましょう。

 

眠気が強い日は、短い昼寝も選択肢に

マインドフルネスをしても眠気が強く残る場合は、身体が休息を必要としている可能性があります。

休める環境があるなら、午後の早い時間に短い昼寝を取り入れる方法もあります。

長く眠りすぎると、起きた直後にぼんやりしたり、夜の睡眠へ影響したりすることがあるため、まずは十五分から二十分ほどを目安にするとよいでしょう。

眠れなくても、目を閉じて静かに身体を休めるだけで、休憩になります。

昼寝のあとは、カーテンを開けて明るい光を浴びたり、軽く伸びをしたり、水分をとったりしながら、少しずつ活動へ戻ります。

日常生活に支障が出るほど強い眠気が続く場合や、十分に眠っているのに眠気が改善しない場合は、睡眠の病気や服用している薬などが関係していることもあります。気になる状態が続くときは、医療機関へ相談してください。

 

午後を軽やかに始めるための小さな工夫

マインドフルネスに加えて、午後の眠気をやわらげるための工夫も取り入れてみましょう。

 

昼食を食べすぎない

満腹になるまで食べると、午後に身体の重さを感じやすくなることがあります。

主食、たんぱく質、野菜などを組み合わせながら、自分にとって心地よい量を意識してみましょう。

 

食後に少し歩く

昼食後に五分から十分ほど歩くと、座り続けた身体を動かし、気分を切り替えやすくなります。

外へ出られない日は、室内を歩いたり、肩や背中をゆっくり伸ばしたりするだけでもよいでしょう。

 

明るい場所で過ごす

薄暗く暖かい場所では、眠気を感じやすくなります。

窓の近くへ移動したり、屋外の明るさを感じたりすることで、午後の活動へ切り替えやすくなります。

 

水分をとる

水分が不足すると、だるさや集中しにくさを感じることがあります。

昼食後や午後の始まりに、水やお茶を少しずつ飲みましょう。

 

香りを、午後の切り替えの合図に

香りが好きな方は、お昼休みのマインドフルネスに、アロマを取り入れるのもひとつの方法です。

香りだけで眠気そのものが解消されるわけではありませんが、「この香りを感じたら午後を始める」という合図として使うことで、気持ちを切り替えやすくなることがあります。

 

ニールズヤード レメディーズ アロマパルス パワー

ロールオンタイプのアロマは、外出先や仕事の合間にも取り入れやすいアイテムです。

手首などへ適量を塗り、香りを感じながら、ゆっくりひと呼吸します。

ニールズヤード レメディーズの「アロマパルス パワー」は、グレープフルーツやローズマリーなどを組み合わせた、すっきりとした香りが特徴です。

周囲へ香りが広がりすぎないよう、使用量や場所に配慮しながら楽しみましょう。

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生活の木 有機ルイボスティー

温かい飲み物をゆっくり味わう時間も、お昼休みの区切りになります。

ルイボスティーはカフェインを含まないため、カフェインを控えている方や、夕方以降の睡眠への影響が気になる方にも選びやすい飲み物です。

香りや温度、口の中に広がる風味を丁寧に感じながら飲めば、それ自体が短いマインドフルネスになります。

ただし、カフェインを含まない飲み物には、眠気を覚ます直接的な作用は期待できません。水分補給や気分転換のための一杯として楽しみましょう。

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午後の眠気に抗わず、やさしく切り替える

午後の眠気を感じたとき、無理に元気になろうとする必要はありません。

まずは、今の身体がどのような状態にあるのかを確かめる。

足の裏の感触を感じる。

自然な呼吸を見守る。

指先や周囲の音へ、静かに注意を向ける。

そうした短い時間が、午前から午後へ移るための小さな区切りになります。

マインドフルネスですべての疲れや眠気がなくなるわけではありません。

けれど、自分の状態に気づかないまま頑張り続けるのではなく、必要に応じて休み、身体を動かし、もう一度目の前の時間へ戻ることはできます。

今日のお昼休みは、椅子に座ったまま、足の裏とひとつの呼吸を感じてみてください。

午後を大きく変えようとしなくても大丈夫です。

ほんの数分、自分のために立ち止まることから、軽やかな午後を始めていきましょう。

 

参考資料


昼間の眠気-睡眠不足だけではなく睡眠・覚醒障害にも注意が必要 – e-ヘルスネット(厚生労働省) https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/heart/k-02-002.html

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