炭酸パックとは?普通のフェイスパックとの違いと使い方

いつものスキンケアに少し特別なケアを加えたいとき、選択肢の一つになるのがフェイスパックです。美容液を含んだシートマスクは身近ですが、最近では「炭酸パック」「炭酸ガスパック」と呼ばれるアイテムも見かけるようになりました。

名前からすると、炭酸の泡で肌をケアするものを想像するかもしれません。実際には製品によって仕組みが異なり、2種類のジェルを混ぜ合わせることで二酸化炭素(炭酸ガス)を発生させ、一定時間肌にのせて使用するものもあります。

では、一般的なフェイスパックとは何が違うのでしょうか。また、「炭酸ガスが肌によい」という話は、どこまでわかっているのでしょうか。炭酸パックの仕組みから研究で確認されていること、選び方や使い方まで整理してみましょう。

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炭酸パックと普通のフェイスパックは何が違う?

「フェイスパック」と呼ばれるものには、いくつかの種類があります。

もっとも身近なのは、化粧水や美容液などを含ませたシートを顔に密着させるシートマスクでしょう。このタイプは、製品に含まれる保湿成分や整肌成分などを肌へなじませることを主な目的としています。

ほかにも、クリームやジェルを顔に塗って一定時間後に洗い流すタイプ、乾燥後に膜を剥がすピールオフタイプなどがあります。それぞれ配合されている成分や使用方法が異なるため、「フェイスパック」という名前だけで同じ働きをするわけではありません。

炭酸ガスパックの特徴は、こうした化粧品成分に加えて、二酸化炭素を利用するという発想があることです。

なかでも2剤式の製品では、使用する直前に2種類の剤を混ぜることで炭酸ガスを発生させます。できあがったジェルを肌へ塗り、製品ごとに定められた時間そのまま置いて使用します。

そのため、シートマスクのように袋から取り出してすぐに使えるものと比べれば、混ぜる、塗る、待つ、取り除くという手間がかかります。一方で、この「肌の上で炭酸ガスを発生させる」という点が、一般的なシートマスクとの大きな違いです。

 

「炭酸」と「炭酸ガス」は同じもの?

美容製品では「炭酸」という言葉が広く使われていますが、もともと炭酸ガスとは二酸化炭素(CO2)のことです。二酸化炭素が水に溶けると、その一部が炭酸という物質になります。

身近な炭酸水も、水に二酸化炭素が溶け込んだものです。

化粧品の場合は、二酸化炭素を含ませた泡を利用する製品もあれば、使用直前に複数の剤を混ぜ、化学反応によって炭酸ガスを発生させる製品もあります。そのため、「炭酸化粧品」と書かれていても、すべて同じ仕組み、同じ濃度、同じ持続時間というわけではありません。

特に炭酸ガスパックを選ぶときは、「炭酸」という言葉だけを見るのではなく、どのような形で使用する製品なのかを確認することが大切です。

 

炭酸ガスと肌の関係は、どこまでわかっている?

炭酸ガスを皮膚へ利用する考え方そのものは、美容業界だけで生まれたものではありません。二酸化炭素を皮膚へ経皮的に適用した場合の血流や微小循環などについては、医学・美容医学の分野でも研究されています。

たとえば、炭酸ガスを発生させるジェルを顔の片側に使用した小規模な研究では、使用しなかった側と比較して、皮膚の微小循環に変化が観察されています。また、別の小規模な研究では、炭酸ガスを利用したフェイシャルトリートメント後に、皮膚の酸素化を示す指標の変化が報告されています。

ここで関係するのが「ボーア効果」と呼ばれる生理現象です。二酸化炭素濃度などの変化によって、ヘモグロビンが酸素を組織へ放しやすくなる現象を指します。炭酸ガスを皮膚へ利用する研究では、この仕組みとの関係が検討されてきました。

ただし、ここには大切な区別があります。

「二酸化炭素を皮膚へ適用したときに生理的な変化が起こりうる」ということと、「市販の炭酸ガスパックを使えば、シミやたるみ、ニキビなどが改善する」ということは同じではありません。

研究の対象となった方法、炭酸ガスの濃度、使用時間、対象人数などはさまざまです。炭酸ガスと皮膚について研究があるからといって、すべての炭酸化粧品に同じ美容効果があると考えることはできません。

そのため、炭酸ガスパックは「肌が生まれ変わる」「ターンオーバーを促進する」といった強い効果を期待するより、通常のスキンケアとは少し違った方法で取り入れるスペシャルケアの一つとして考えるほうが現実的です。

 

炭酸パックを選ぶときに見ておきたいこと

炭酸パックには、泡状のものやジェル状のものなど、さまざまな製品があります。単純に「炭酸の濃度が高そう」「長時間発生するからよさそう」といった一点だけで選ぶのではなく、実際の使い方まで含めて考えてみましょう。

2剤を混ぜるタイプは、毎回ジェルをつくる手間がかかります。また、30分から60分ほど置く製品であれば、その時間を確保できるかどうかも続けやすさに関わります。

反対に、シートマスクは短時間で使いやすく、日常の保湿ケアに取り入れやすいものが多くあります。どちらが優れているというより、目的と使い方が違うと考えたほうがわかりやすいでしょう。

価格も確認しておきたいところです。炭酸ガスパックには1回あたり1,000円を超える製品もあり、一般的なシートマスクと比べると費用がかかることがあります。毎日使う基礎化粧品なのか、ときどき使うスペシャルケアなのかによっても、許容できる価格は変わります。

また、植物エキスや保湿成分、精油などが配合されている製品もあります。炭酸ガスだけでなく、全成分を確認し、自分の肌に合わない成分が含まれていないかを見ることも大切です。

 

炭酸ガスパックを使うときの注意点

炭酸ガスパックは、製品によって混ぜ方や塗布量、使用時間が異なります。自己流で長時間置いたり、使用量を減らして何回かに分けたりせず、まずは製品の使用方法に従うことが基本です。

特に2剤式の場合、混ぜ合わせたあとから反応が始まります。開封したものを残して次回使うのではなく、1回分として指定された量をその都度使い切ります。

肌に傷や強い炎症があるとき、普段より敏感になっているときなどは、新しい化粧品を無理に試さないほうがよいでしょう。使用中に強い刺激や違和感が出た場合も、そのまま使い続けないことが大切です。

また、「長く置くほどよい」とも限りません。炭酸ガスの発生時間やジェルを置く時間は製品ごとに設計されているため、指定された時間を超えて使用する必要はありません。

炭酸ガスパックを使ったあとも、いつもの保湿や日中の紫外線対策が不要になるわけではありません。普段のスキンケアを置き換えるものではなく、その上に必要に応じて加えるケアとして考えると取り入れやすくなります。

 

自宅で試すなら、EKATO PRECIOUS GEL PACKという選択肢

2剤式の炭酸ガスパックを試してみたい場合、選択肢の一つになるのが「EKATO PRECIOUS GEL PACK(プレシャスジェルパック)」です。

EKATOのPRECIOUS GEL PACKは、1剤と2剤を使用直前に混ぜ合わせるジェルタイプ。メーカーでは、混ぜたあと約60分間にわたって炭酸ガスが発生するよう設計されていると説明しています。

使い方は、洗顔後の清潔な肌に使用します。1剤と2剤を容器へ入れ、全体がなめらかになるまで1分以上混ぜたあと、顔全体へ約1〜2mmの厚さで均一に塗ります。10〜15分ほどで固まり始めるため、そのまま30〜60分置き、最後に固まったジェルを剥がします。洗い流す必要はなく、その後はいつものスキンケアで肌を整えます。

通常の10回分は15,400円(税込)で、1回あたりにすると1,540円。定期購入では10回分14,322円(税込)です。10回分には混ぜるためのカップとスパチュラが付属していないため、初めて使用する場合は注意が必要です。

一方、3回分のスターターキットにはカップとスパチュラが付属しており、通常価格は5,280円(税込)です。炭酸ガスパックそのものが自分のスキンケアに合うかわからない場合は、最初から10回分を購入するより、少ない回数から試す方法もあります。

メーカーでは、初めて使用するときは3〜7日間続け、その後は週1〜2回程度を目安としています。ただし、これはEKATOが案内している使用方法であり、炭酸ガスパック全般に共通する医学的な使用頻度ではありません。肌の状態を見ながら、無理なく取り入れることが大切です。

また、EKATOには精油を含む複数の成分が配合されており、香りのある化粧品です。香りを楽しみながら時間をかけてケアしたい人には取り入れやすい一方、香料や精油を含む化粧品が苦手な人は、購入前に全成分を確認しておくと安心です。

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いつものケアに、本当に必要かどうかで選ぶ

炭酸ガスと皮膚の関係については、血流や微小循環、皮膚の酸素化などを調べた研究があります。一方で、市販の炭酸ガスパックを使うことで、さまざまな肌悩みが改善するとまで言える十分な根拠が揃っているわけではありません。

だからといって、炭酸ガスパックに意味がないということでもありません。普段とは違うケアを取り入れたい、時間をかけて肌を整える日をつくりたい、ジェルタイプのパックを試してみたい。そうした目的で選ぶ美容アイテムの一つとして考えることができます。

大切なのは、「炭酸だから効きそう」というイメージだけで選ばないことです。価格や使用時間、配合成分、手間まで含めて、自分が続けたいと思えるものかを考えてみてください。

毎日の洗顔、保湿、紫外線対策といった基本的なスキンケアを土台にしながら、必要だと感じるときにプラスする。炭酸ガスパックも、そのくらいの距離感で取り入れるのがちょうどよいでしょう。

 

参考資料


神戸大学 炭酸ガス経皮吸収療法 https://www.med.kobe-u.ac.jp/co2/
大江啓介ほか「炭酸ガス経皮吸収によるボーア効果の証明」中部日本整形外科災害外科学会雑誌 2011年 https://www.jstage.jst.go.jp/article/chubu/54/3/54_3_445/_article/-char/ja/

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