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今日から始められる疲れにくい体のつくり方|日常の中で整える習慣

「疲れやすいのは体質だから」と、半ば諦めている方もいるかもしれません。

けれど、いつも疲れている背景には、睡眠不足や運動不足、食事の乱れ、休んでいるつもりでも頭が休まっていないことなど、日々の過ごし方が重なっている場合があります。疲れにくい体は、特別な健康法によって一度につくられるものではありません。疲れをため込みにくく、回復しやすい状態へ少しずつ整えていく。その積み重ねが土台になります。

この記事では、睡眠・運動・食事・休息という身近なところから、今日から取り入れやすい習慣を整理します。すべてを変える必要はありません。今の生活で負担なく始められそうなものを、一つ選ぶところから始めてみましょう。

 

疲れにくい体をつくる前に知っておきたいこと

疲れとひとことで言っても、その現れ方は同じではありません。長く歩いたり重いものを持ったりしたあとの身体的な疲れもあれば、仕事や人間関係、情報処理が続いたことによる精神的な疲れもあります。

現代の生活では、体をそれほど動かしていない日でも、強い疲労を感じることがあります。予定を考え続ける。通知やメールに反応する。人と話しながら気を配る。いくつもの情報を同時に処理する。こうした時間が長ければ、横になっただけでは気持ちが切り替わらず、休んでも疲れが残ることがあります。

疲れにくい体を考えるときは、体力をつけることだけに目を向けないことが大切です。体を回復させる習慣と、頭や気持ちに負担をため込みにくくする習慣。その両方が必要になります。

もちろん、数日で急に疲れなくなるわけではありません。目指したいのは、いつでも元気に動ける完璧な状態ではなく、「以前より疲れを翌日に持ち越しにくい」「少し休めば戻りやすい」と感じられる状態です。

 

睡眠の質を整える

疲れをため込みにくくするうえで、まず見直したいのが睡眠です。睡眠時間が不足しているだけでなく、寝つくまでに時間がかかる、夜中に何度も目が覚める、朝になっても眠った感覚がないといった状態も、翌日のコンディションに影響します。

眠りを整えるために取り組みやすいのは、就寝前の過ごし方です。眠る直前までスマートフォンやパソコンを見続けていると、画面の光だけでなく、SNSや動画、仕事の連絡などによって頭が活動したままになりやすくなります。

就寝の1〜2時間ほど前から、少しずつ画面を見る時間を減らしてみましょう。部屋の照明も明るいままにせず、夜らしい落ち着いた明るさへ切り替えます。すぐに眠れなくても、脳と体へ「もう活動を終える時間だ」と伝える流れをつくることが大切です。

毎日の起床時間を大きくずらさないことも、生活リズムを整える助けになります。平日の睡眠不足を取り戻そうとして休日に長く寝すぎると、夜になっても眠れず、週明けに体が重くなることがあります。休日も無理のない範囲で普段に近い時間に起き、足りない分は短い昼寝などで補う方法もあります。

寝室の温度や湿度、明るさ、音も確認しておきたいところです。枕やマットレスが体に合わず、首や腰に負担がかかっていることもあります。眠る時間だけでなく、眠りやすい環境が整っているかにも目を向けてみましょう。

 

体を動かす習慣をつくる

疲れている日に運動を勧められても、「これ以上動きたくない」と感じるのは自然なことです。ここで必要なのは、息が上がるほど頑張る運動ではありません。

長い時間同じ姿勢で過ごしていると、首や肩、腰まわりがこわばり、かえって重だるさを感じやすくなります。短い時間でも体を動かすことで血行が促され、固まっていた部分をゆるめやすくなります。

たとえば、1日10〜20分ほど歩く。エレベーターではなく階段を使う。仕事の合間に立ち上がって肩を回す。それくらいからでも十分です。デスクワークが中心なら、1〜2時間に一度は席を離れ、数分だけ歩いたり伸びをしたりすると、同じ姿勢による負担を減らしやすくなります。

夜に体の緊張が残っているときは、首や肩、腰、脚をゆっくり伸ばすのもよいでしょう。就寝前は強く負荷をかけるのではなく、呼吸を止めず、心地よく感じる範囲にとどめます。軽く体を動かすことが、活動を終えて眠るための切り替えになることもあります。

 

食事と栄養のバランスを整える

体を動かし、回復させるためには、食事から取るエネルギーと栄養が必要です。何か一つの食材を食べれば疲れがなくなるわけではありませんが、食事を抜く日や、同じものだけで済ませる日が続けば、コンディションは乱れやすくなります。

ビタミンB群は、糖質や脂質、タンパク質からエネルギーを生み出す過程に関わる栄養素です。豚肉、卵、納豆、玄米など、身近な食品にも含まれています。ただし、特定の栄養素だけを大量に取るのではなく、日々の食事全体の中で補っていくことが基本です。

タンパク質も、筋肉や皮膚など体をつくる材料として欠かせません。肉や魚、卵、大豆製品、乳製品などから、毎日の食事に無理なく取り入れましょう。朝はヨーグルトや卵、昼は魚や肉のおかず、夜は豆腐を加えるなど、一食ですべてを整えようとせず、一日の中で考えると続けやすくなります。

朝食を抜くと午前中に力が出にくい方もいれば、朝は多く食べられない方もいます。大切なのは、理想的な献立を完璧に再現することではありません。自分の体調に合わせながら、食事の時間を大きく乱さず、必要なものを少しずつ補うことです。

 

休息の質を高める

疲れにくい体をつくるには、どのくらい休んだかだけでなく、どのように休んだかも重要です。

ソファに横になりながらスマートフォンを見ていると、体は動いていなくても、頭には新しい情報が入り続けます。動画やSNSを楽しむことが悪いわけではありませんが、それだけでは精神的な疲れが抜けにくい日もあります。

5分でもよいので画面を閉じ、目を休ませる時間をつくってみましょう。窓の外を見る。静かに飲み物を飲む。外へ出て少し歩く。何もせず、ぼんやりする。こうした時間は一見すると非効率に見えますが、情報を受け取り続けていた頭を休ませるためには必要です。

入浴も、体のこわばりをゆるめ、休息へ切り替えるために取り入れやすい習慣です。就寝の1〜2時間ほど前に、ぬるめのお湯へ無理のない時間だけ浸かります。熱いお湯や長時間の入浴は負担になる場合もあるため、頑張って汗をかくことより、心地よく体を温めることを意識しましょう。

普段はシャワーだけで済ませている方も、疲れが強い日に湯船へ浸かってみると、体の緊張や眠りやすさに違いを感じることがあります。

回復につながる休息と、疲れが残りやすい休み方の違いについては、こちらの記事で詳しく整理しています。

→ その疲れ、休み方が原因かもしれません|回復できる休息とできない休息の違い

 

習慣を続けるための考え方

疲れにくい体をつくろうとして、睡眠、運動、食事、入浴を一度に変えると、それらを管理すること自体が新しい負担になります。

まずは一つで十分です。毎朝同じ時間に起きる。昼休みに10分歩く。夕食へ一品加える。眠る前にスマートフォンを置く。続けられそうなものを選び、それが特別な努力をしなくてもできるようになってから、次を加えていきましょう。

できない日があっても、それまでの積み重ねがなくなるわけではありません。忙しい日や体調が優れない日は休み、翌日からまた戻ればよいのです。セルフケアは、毎日同じように完璧に行うものではなく、その日の状態に合わせて調整しながら続けるものです。

また、疲れが強い日は、何かを加えるより減らすことが必要な場合もあります。予定を一つ先へ延ばす。情報を見る時間を短くする。今日は運動を休んで早めに眠る。自分の体調に合わせて選び直せることも、長く続けるための大切な習慣です。

日常のセルフケアを助けるグッズの選び方については、こちらの記事も参考になります。

→ 疲れを和らげるセルフケアグッズの選び方|目的別に整理する考え方

 

まとめ|疲れにくい体は日常の積み重ねでつくられる

疲れにくい体は、特別な方法を短期間だけ試すことでつくられるものではありません。よく眠ること、少し体を動かすこと、必要な栄養を取ること、頭まで休める時間を持つこと。日常にある基本的な習慣を、自分に合う形へ整えていくことが土台になります。

最初からすべてを変えようとせず、今日できることを一つだけ選んでみましょう。小さな習慣でも、続けるうちに疲れ方や回復の感覚が変わってくることがあります。

ただし、十分に休んでも強い疲れが続く、日常生活に支障が出ている、動悸や息切れ、体重の変化などほかの症状もある場合は、生活習慣だけの問題と決めつけず、医療機関へ相談してください。

 

参考資料


厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/suimin/index.html
厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/undou/index.html
厚生労働省「日本人の食事摂取基準」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html

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